ChatGTP-4を超えた?Claudeの実力と魅力

今回はChatGTPを超えたとの噂のAI、Claude(クロード)をご紹介します。

Claudeとは?

Claudeは、アメリカのスタートアップ企業であるAnthropic(アンソロピック)が開発した対話型AIで、ChatGPTに匹敵する高度な自然言語処理能力を持っています。Anthropic社は、OpenAIの元上級メンバーであるダリオ・アモデイとダニエラ・アモデイが2021年に設立し、責任あるAIの使用をモットーに、汎用人工知能(AGI)と大規模言語モデル(LLM)の開発に特化しています。Claudeの初モデルは2023年3月14日に、Claude 2は同年7月11日に、そして最新モデルのClaude 3は2024年3月4日にリリースされました。

主な特徴

  • Chat AI:
    • ClaudeはChatGPTのように、ユーザーからの入力に対して自然で人間に近い反応を生成できるChat AIです。以前の会話でどのような情報が共有されたかを把握し、それに適した返答を生成することができます。
  • 幅広い対話形式:
    • Claudeは単純なQ&A形式だけでなく、教育的な対話や相談など、様々な形式のチャットを扱うことができます。
      Claudeのプロンプトライブラリには多くの対話形式のプロンプトがあり、「コードコンサルタント」のような実用的なものから、「宇宙人の人類学者」のようなユニークなものまで幅広いスタイルを選ぶことが可能です。
  • ユーザーフレンドリー:
    • Claudeのインターフェースは直感的で使いやすく、すぐに利用できます。
      登録すると、最初の会話で自己紹介をしてくれるのですが、それがなんとも人間らしい雰囲気で、インターフェースだけでなくチャット自体もユーザーフレンドリーです。

処理できるトークン数はChatGTP-4超え

ChatGPT-4はコンテキストウィンドウが約29,000トークンまで扱え、入力出来る最大トークン数は約21,000トークンとのこと1。一方のClaude 3はコンテキストウィンドウが最大200,000トークン。100万トークンまで対応する可能性があるそうです。(驚きの数値で見間違いかと思いましたが、公式の発表でした。可能性ですが)

Long context and near-perfect recall

The Claude 3 family of models will initially offer a 200K context window upon launch. However, all three models are capable of accepting inputs exceeding 1 million tokens and we may make this available to select customers who need enhanced processing power.

Introducing the next generation of Claude \ Anthropichttps://www.anthropic.com/news/claude-3-family

つまり、ClaudeはChatGPTよりも大幅に多くのテキストを一度に処理できるということです。これにより、Claudeは大量の文章や論文を一度に読み込むことが可能であり、要約や翻訳などの処理も行え、長いレポートや論文の要約、大量のテキストデータの分析などに活用できます。

ニーズに合わせた3つのモデル

Claude 3にはClaude 3 ファミリーと呼ばれる3つのモデルがあります。

  • Opus: 複雑な分析や複数ステップの長いタスク、高度な数学やコーディングタスクを処理できる最も知的なモデル。
  • Sonnet: 効率的で高スループットなタスクに最適なパフォーマンスと速度の組み合わせ。
  • Haiku: 軽量なアクションを実行できる最速のモデル。

Opusを利用するにはProへのサブスクリプション登録が必要ですが、Haikuはブラウザから無料で使用可能です。以前は無料使用できるのはSonnetでしたが、2024年4月9日以降、Haikuが使用できるようになりました(それ以前はOpusと同様にPro登録が必要でした)。
ちなみにOpusはラテン語では作品著作を表し、Sonnetは14行詩の一種で、厳格な規則に基づいて構成される定型詩を指します。そしてHaikuはその名のとおり日本の俳句から名付けられたそう。
それぞれの特性を印象的に表した素敵な名前ですね。

Claude 3 Haikuの実力と魅力

Claude 3 Haikuは、Anthropicが提供するClaude 3モデルファミリーの中で最も新しいモデルで2024年3月14日に公式発表がされました。

Anthropic社の公式ページから以下の特徴をまとめました。

応答スピード: Claude 3 Haikuは、自然言語処理や対話生成に特化しており、他のモデルと比較して非常に速い応答スピードを持っています。
32Kトークン未満のプロンプトに対して毎秒21Kトークン(約30ページ)を処理できるとのこと。

コスト効率: HaikuはAPIの価格がお手頃なのも魅力です。1ドルで大量のドキュメント(四半期報告書、契約書、法的ケースなど)を迅速に分析可能だそう。

セキュリティと堅牢性: Haikuは企業向けのモデルでもあるためセキュリティが強化されていて、セキュリティの脆弱性を最小限に抑えるために、適切なアクセス制御が実施されているとのことです。ユーザーのデータは暗号化されて保存され、機密情報が漏洩しないように、強力な暗号化技術が使用されています。

Claude のベンチマークを見てみましょう。

Claudeのベンチマーク

画像出典:Anthropic

Claude 3ファミリーの中では下位モデルということもありOpusやSonnetに少し劣りますが、科学的な視覚情報を理解し、その内容を言語化して表現できるような高度な認知能力のテストであるScience diagrams A12D (test)ではChatGTP-4より高い結果が出ています。
グラフや図表の質問応答能力のテスト、Chart Q&A Relaxed accuracy (test)では最高の評価が出ていますね(ChatGTP-4は4-shotではありますが)。

ベンチマークを見る限り、それぞれに得意な分野があるので、使い分けると利便性が増すでしょう。

Claude 3 Haikuを使用するには?

Claudeを使用するのはとても簡単で、登録するだけです。

Home \ Anthropicにアクセスし、”Talk to Claude”をクリックして、登録画面に進みます。Claude \ Anthropicからも同様に登録画面にアクセスできます。この画面の場合は、画面をスクロールして”Meet Claude”をクリックして登録画面を開いてください。


※どちらのページもスクロールするとANTHROPICのロゴがAIに代わるのがおしゃれで素敵です。

こちらはClaudeのサインイン画面です。
Googleアカウントでサインインを選ぶとそのまま携帯のショートメッセージの認証画面へ、メールアドレスの場合は、いったんメールでサインインコードを受け取り、それを入力してからショートメッセージの認証画面に進むので、Googleアカウントの方が手間が少なくて済みます。

ショートメッセージでの認証が済むとClaudeとのチャットが開始されます。
名前を訊いてくるので、呼んでほしい名前を入力してあげましょう。Claudeが丁寧に自己紹介してくれます。
なお、画面は英語ですが、そのまま日本語を入力すれば、普通に流ちょうな日本語で返してくれます。
個人的な体感ですが、Claude 3になってから、格段に日本語の能力が上がったように思えます。初期の頃は少し不自然な感じもありましたが、とても自然で、そして丁寧な会話をしてくれます。

簡単なステップでClaudeとの会話を開始出来るので、気になった方はぜひおしゃれで優しい(印象の)Claudeとの会話を楽しんでみてはいかがでしょうか?

  1. Web版ChatGPT4の最大トークン数を調べてみた ↩︎

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