人型ロボットを開発するスタートアップ企業Figure AIが、マイクロソフトやOpenAI Startup Fund、NVIDIA、ジェフ・ベゾス氏らから約1,020億円もの巨額資金を調達し、AIモデル開発に向けてOpenAIとの提携も発表してAI分野での大きな動きとなっているというニュースを目にしたので、調べてみました。
Figure AIとはどんな企業?
Figure AIは、AI搭載ヒューマノイドロボットの開発を専門とする米国を拠点とするロボット企業です2022年にカリフォルニアで操業されたスタートアップ企業1で、OpenAIとの提携を通じて、AI技術を活用したロボットの頭脳となる新しいAIモデルを共同開発しています。
2024年2月時点で、マイクロソフト、OpenAI Startup Fund、NVIDIA、ジェフ・ベゾス氏らから総額6億7,500万ドル(約1,020億円)を調達し、企業評価額は26億ドルに達したとのこと。
関心の高さが伺えますね。
注目を集めているFigure AIはどんなロボットを開発しているのでしょう?
以下は公式ウェブサイトからのまとめです。
人間型ロボットFigure 01とは

- プロトタイプ「Figure 01」: 人間が行う肉体労働を代替することを目的として開発されており、身長170cm、重量60kg、積載量20kg、稼働時間5時間、速度120cm/秒のスペックを持っています。
- 目標: 当面の目標は重労働を代替することですが、将来的には高齢者ケアや調理など、より高度なタスクにも対応できるよう設計されています。
- BMWとの提携: BMW Manufacturingとの提携を通じて、自動車製造環境に汎用人型ロボットを導入する計画があります。
- 人間の形態の設計: Figure 01は、人間の形態の器用さと最先端のAIを組み合わせて、単機能ロボットを超え、製造、物流、倉庫、小売などの分野でサポートを提供します。
- AI & ヒューマノイドの経験: Figureは、合計で100年以上のAIとヒューマノイドの経験を持つ世界をリードするロボティクスチームを惹きつけています。
- 労働力不足の解消と危険な仕事の削減: 人間の形をしたロボットが労働力として私たちのそばにいることで、より多くのものを創造し生産する能力が高まり、労働力不足を解消し、危険な仕事に従事する労働者の数を減らすことができます。
なんだか映画「アイ,ロボット」の世界のようですごいですね。
Figure 01は労働力不足の救世主となるのか?
公式ページによると、Figure AIの目標は、「人間と安全に共存しながら環境と相互作用する能力を持つ人型ロボットが労働力に加わること」と書かれています2。
Figure 01の活用事例としては、現場での肉体労働、病院での医療、災害救助などが挙げられていて、これらの分野での活用が期待されています。
具体的には、建設現場や倉庫での荷運び、道路工事現場での機械作業、医師のいない地域での遠隔診察、介護施設での重労働、災害現場での救助活動などが可能とのことで、実用化したら労働力不足解消の大きな力になることは間違いないでしょう。
この動画を見ると、Figure 01は家事の手伝いやコミュニケーションロボットの役割も果たしています。
目の間にあるものを説明し、「何か食べるものをくれる?」という男性にリンゴを渡しています。
私はこれを見て映画や小説の中の近未来のようでワクワクしてしまいましたが、皆さんはいかがでしたか?
IMF(国際通貨基金)によると、AIは世界中の仕事の約40%に影響を与え、一部に取って代わり、他の仕事を補完するだろうとのこと3。それはユートピアなのかそれともディストピアなのか?
皆さんはどのようにお考えになりますか?
- スタートアップ企業とは、新しいビジネスモデルを構築し、市場を開拓していく段階の企業のこと ↩︎
- Figure AI About Us ↩︎
- AI Will Transform the Global Economy. Let’s Make Sure It Benefits Humanity. ↩︎